小腸の輪状ヒダは、ケルクリング襞とも呼ばれます。特に空腸には多数存在し、約800個のヒダがあると言われています。名前は輪状ヒダとなっていますが、これらのヒダが腸管の全周を輪状に完走していることはまれで、多くはその周の1/2~2/3を走るにすぎません。輪状ヒダは空腸では数も多く、丈も長いですが、回腸になるにつれて数が少なくなり、回盲部ではほとんど消失しています。オランダの解剖学者テオドルス・ケルクリング(1640-1693)の名前が付けられていますが、その前にイタリアのファロピウスが発見しています。