肘頭皮下包 Bursa subcutanea olecrani

肘頭皮下包は、肘頭(肘の突出部、尺骨の近位端後面にある骨突起)と皮膚の間に位置する滑液包です(Gray et al., 2020)。この滑液包は扁平な嚢状構造で、内部には少量の滑液が含まれています。滑液包の壁は線維性結合組織からなる外層と、滑膜細胞からなる内層で構成されています(Standring, 2021)。

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J0479 (右前腕の筋(深層):背面図)

解剖学的特徴

解剖学的位置:肘頭皮下包は尺骨肘頭突起の後面を覆う皮膚との間に存在します(Moore et al., 2018)。この領域は表層に位置するため、外部からの圧力や摩擦の影響を受けやすい部位です。

組織学的特徴:内面は一層の滑膜細胞に覆われており、これらの細胞は滑液を産生し、包内の潤滑を維持します(Ross and Pawlina, 2019)。

機能

肘頭皮下包の主な機能は以下の通りです:

臨床的意義

肘頭皮下包は臨床上重要な構造であり、以下のような病態に関連します(Morrey and Sanchez-Sotelo, 2018):

この構造は、肘を曲げ伸ばしする際に重要な役割を果たし、肘関節の機能と保護に貢献しています。特に肘をつく動作や肘関節の伸展時に、皮膚と骨性構造間のスムーズな動きを促進します(Levangie and Norkin, 2018)。

参考文献