







胸骨甲状筋は、前頚部の舌骨下筋群(infrahyoid muscles)に属する扁平な帯状筋で、喉頭の位置調節と発声機能に重要な役割を果たします(Standring, 2021; Moore et al., 2022)。本筋は胸骨舌骨筋の深層に位置し、甲状腺や喉頭の外科手術において重要な解剖学的指標となります(Netter, 2019)。
胸骨甲状筋は前頚部の深層に位置し、胸骨舌骨筋(m. sternohyoideus)の深層、甲状腺の前外側に存在します(Gray, 2021)。本筋は左右対称に配置され、正中線近くで平行に走行しますが、通常は正中線で互いに接触しません(Drake et al., 2020)。
胸骨甲状筋は以下の部位から起始します(Moore et al., 2022; Standring, 2021):
起始部から上内側方向へ走行し、以下の特徴を示します(Netter, 2019; Gray, 2021):
甲状軟骨(thyroid cartilage)板の外側面にある斜線(linea obliqua)に停止します(Gray, 2021; Drake et al., 2020)。停止部では一部の繊維が甲状舌骨筋(m. thyrohyoideus)と連続することがあります(Standring, 2021)。