頚長筋

頚長筋は以下のような特徴を持つ筋肉です:

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J0423 (深頚筋:正面からの図)

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J0424 (右側の椎前筋)

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J0426 (頭側から見たときの気管の始まりを通る頚部の断面図)

日本人のからだ(宮内亮輔・長島聖司・小川皓一2000)によると

頚長筋は、頚部の深層に位置し、頚椎の安定化を担当します。また、頭部を前方に傾ける動きを助けます。この筋肉が左右協調して働くと、頸部が前方に曲がります。頚長筋は最内側に位置する垂直部、その外側に位置する上斜部および下斜部に区分されます。これら3部間には筋線維の移行が見られ、起始および停止を基準にしてほぼ区分できます。新藤(1930)は本筋を3部に分離できないと記載し、米倉(1954)および千葉(1987)は分離可能とし、研究者によって記述が異なります。

垂直部は4-5個の一連の筋尖で第5頚椎から第3胸椎の椎体に起始し、上行して2-3個の一連の筋尖で第2から第6頚椎の椎体に停止します。通常は第5から第3胸椎に起始し、第2から第5頚椎椎体に停止します(98.0%)(表5)

上斜部は2-3個の一連の筋尖で第2から第5頚椎の横突起前結節から起始し、上内側へ走り、第1から第2頚椎の椎体に停止します(表6)。通常は2-3個の筋尖で第3から第5頚椎の横突起前結節から起始し、第1から第2頚椎の椎体に停止します(82.0%)。