肩鎖靱帯 Ligamentum acromioclaviculare
肩鎖靱帯の解剖学的および臨床的特徴について詳細に説明します(Rockwood et al., 2019; Standring, 2020):

J0309 (右肩帯と靱帯:外側から少し前方からの図)

J0464 (右肩甲骨の筋:前面からの図)
解剖学的特徴
位置と構造:
- 肩鎖靱帯は、肩甲骨の肩峰(acromion)と鎖骨の外側端を結合する強靭な線維性結合組織です(Moore et al., 2018)。
- この靱帯は主に平行に走行する線維束からなり、肩鎖関節の上面に位置しています。
- 厚さは約3-5mmで、長さは約1.5-2cmです(Mazzocca et al., 2007)。
組織学的特徴:
- 主に密な規則的な膠原線維(タイプI)で構成されています(Alyas et al., 2008)。
- 肩鎖関節の関節包の上部が肥厚し、強化されて形成されており、特に前面部分が発達しています。
- 関節包自体は周囲が比較的緩いものの、上面部分が特に強化されています(Standring, 2020)。
関連構造物:
- 烏口鎖骨靱帯(conoid靱帯とtrapezoid靱帯)と協調して機能します(Fukuda et al., 1986)。
- 上部は三角筋と僧帽筋の線維と混合していることが多いです(Debski et al., 2000)。
機能的特徴
静的機能:
- 肩鎖関節の垂直安定性を主に担保しています(Lee et al., 2014)。
- 鎖骨の上方への過度な変位を制限します。
- 前後方向の安定性にも寄与しますが、これは主に他の靱帯構造と協調して行われます(Rockwood et al., 2019)。