真結合線
真結合線は、骨盤の重要な測定値の一つです。具体的には以下のように定義されます:
- 「恥骨後隆起」と「岬角」を結ぶ最短距離で、胎児の頭部が母体の骨盤を通過する際の障壁となります。
- 産科医学において、経膣分娩の可否や帝王切開の必要性を判断するための重要な指標です。
- 胎児の頭部が産道を通過できるかどうかの基準となり、日本女性の平均値は約11cmです。
- 真結合線は直接測定が困難なため、通常は以下の方法で推定されます:
- 対角結合線を測定し、その値から2cmを減じる
- 外結合線から8cmを引く
- 棘間径から11cmを引く
真結合線は人類の進化と密接に関連しています。直立二足歩行の獲得により骨盤が丈夫になり産道が狭くなった一方、大脳の発達により胎児の頭部が大きくなったことで、人類特有の出産の難しさが生じています。
J0227 (女性の骨盤、正中断:左からの右半分、登録された直径付き)