第一肋骨 Costa prima [I]
第一肋骨は、肋骨の中で最も短く、最も扁平で、最も強く湾曲した特殊な肋骨であり、解剖学的および臨床的に極めて重要な構造です (Gray et al., 2020; Standring, 2021)。胸郭上口(thoracic inlet)の形成に関与し、頚部と胸部の移行部における重要な解剖学的指標となっています。

J0140 (右側の第一および第二肋骨:上外側からの図)
J0141 (右側の第一および第二肋骨:上外側からの図)

J0307 (胸骨と肋骨と靱帯:前方からの図)

J0308 (鎖骨、胸骨、そして第1肋骨とその靱帯:前方からの図)

J0359 (胸椎と隣接する肋骨、腹背方向からのX線像)

J0363 (上肢帯:右肩と上腕は内転し、仰臥した手の掌は腹側を向いています、腹背方向からのX線像)

J0364 (上肢帯:右肩と上腕は外転しています(ほぼ90°)、仰向けの手のひらは上向き、腹背方向からのX線像)

J0423 (深頚筋:正面からの図)

J0425 (右側の斜角筋:右側からの図)

J0429 (右の胸筋(第2層)、正面からの図)

J0432 (腹側胸壁の筋:背面図)

J0456 (長い背筋(第2層):背面図)

J0457 (背部の短い筋(第1層):背面からの図)

J0548 (大きな心臓血管の位置:腹面図)

J0564 (頚深部の動脈、右方からの図)

J0685 (食道と気管とその周囲:前方からの図)

J0753 (気管とその枝の鋳造:前方からの図)

J0757 (12歳少年の胸部臓器:前方からの図)

J0758 (右の胸腔と縦隔、肺および胸膜の除去:右側からの図)

J0759 (左の胸腔と縦隔、肺および胸膜の除去:左側からの図)

J0953 (右側の肋間神経の経路:右側前方からの図)
詳細な解剖学的特徴
全体的形態
- 第一肋骨は全肋骨の中で最も短く、最も幅広く、最も扁平な形状を呈します (Moore et al., 2019)。
- 強い弓状の弯曲を示し、他の肋骨と異なり、軸性のねじれ(torsion)がほとんどありません (Standring, 2021)。この特徴により、上面はほぼ完全に頭側を、下面は尾側を向いています。
- 第一胸椎に対してのみ関節を形成し、第一肋軟骨を介して胸骨柄と強固に結合しています (Netter, 2019)。
肋骨頭(Head)
- 小さく円形で、第一胸椎体の上側方面と関節を形成します (Gray et al., 2020)。
- 他の肋骨とは異なり、関節面は分割されておらず、単一の関節面を持ちます。
肋骨頚(Neck)
- 肋骨頚部は細く円柱状で、肋骨頭から外側後方に向かって延びています (Moore et al., 2019)。
- 上縁には粗面があり、前縦靭帯と肋横突靭帯が付着します。
肋骨結節(Tubercle)
- 頚部と体部の境界に位置し、内側部(関節部)と外側部(非関節部)からなります。
- 関節部は第一胸椎の横突起と肋横突関節を形成します (Standring, 2021)。
肋骨体(Body/Shaft)
肋骨体は第一肋骨の最も特徴的な部分であり、以下の重要な解剖学的構造を含みます:
上面(Superior Surface)