後仙骨孔 Foramina sacralia posteriora

J0131 (仙骨:後上方からの図)

J0133 (仙骨の二対の仙骨孔を通るレベルでの断面図)
解剖学的特徴
位置と構造:
後仙骨孔は仙骨後面の正中仙骨稜の両側に位置する4対(計8個)の開口部です(Standring, 2020)。これらは仙椎の椎弓が癒合する際に形成される椎間孔の後方開口部に相当し、仙骨管と仙骨後面を連絡しています(Moore et al., 2017)。
形態学的特徴:
- 各後仙骨孔は対応する前仙骨孔と仙骨管を介して連絡し、仙骨を貫通する通路を形成
- 上方(第1仙椎レベル)のものほど大きく、下方(第4仙椎レベル)に向かうにつれて次第に小さくなる(Netter, 2018)
- 各孔は内側の正中仙骨稜と外側の中間仙骨稜に囲まれ、これらの稜が触診の目印となる
- 第5仙椎レベルでは椎弓の癒合不全により仙骨裂孔を形成し、後仙骨孔の連続性が途絶える
- 孔の形状は楕円形から円形まで個体差があり、加齢に伴い骨棘形成により狭小化することがある
神経血管構造の通過:
- 仙骨神経後枝(S1-S4)が各孔から出て、仙骨部と臀部の皮膚および深部組織を支配(Drake et al., 2019)
- 後仙骨動脈(外側仙骨動脈の枝)が通過し、仙骨後面の骨膜と軟部組織に血液を供給
- 伴行静脈が同行し、後仙骨静脈叢を形成
- 各神経枝は孔を出た後、内側枝と外側枝に分かれ、内側枝は多裂筋を、外側枝は臀部の皮膚を支配
周囲の解剖学的関係:
- 後仙骨孔の外側には中間仙骨稜があり、その外側に外側仙骨稜が位置
- 後仙腸靱帯が仙骨と腸骨を結び、仙腸関節の安定性に寄与
- 大臀筋が仙骨後面を覆い、後仙骨孔はその深層に位置