前関節面(軸椎の) Facies articularis anterior (Axis)

J0122 (軸椎:右方からの図)
J0123 (軸椎:腹側からの図)
解剖学的特徴
軸椎の前関節面は、第2頚椎(C2)の歯突起(dens axis)の前面に位置する楕円形の関節面です(Gray, 2020)。この関節面は環軸関節(atlantoaxial joint)の重要な構成要素であり、頭部の回転運動において中心的な役割を果たします。
形態学的特徴:
- 歯突起の前面上部に位置し、滑らかな凸面を形成(Standring, 2016)
- 垂直方向に約15-20mm、横方向に約10-12mmの大きさを有する(Tubbs et al., 2011)
- 関節面は硝子軟骨で覆われており、厚さは約2-3mmで、加齢とともに薄くなる傾向がある
- 関節面の形状には個体差があり、平坦型、凸型、不規則型の3つの主要な形態が報告されている
関節構造:
- 環椎(C1)の前弓後面にある関節窩(fovea dentis)と対向して滑膜関節を形成
- 車軸関節(pivot joint)として分類され、一軸性の回転運動を可能にする(Moore et al., 2018)
- 関節包は薄く緩やかで、回転運動の自由度を確保している
- 関節腔内には滑液が存在し、関節軟骨の栄養と潤滑を担う
周囲の解剖学的関係:
- 後方には横靱帯(transverse ligament of atlas)が走行し、歯突起を環椎前弓に強固に固定
- 上方には翼状靱帯(alar ligaments)が歯突起上部から後頭骨に付着
- 尖靱帯(apical ligament of dens)は歯突起尖端から大後頭孔前縁に付着し、脊索の名残とされる