蝶形骨棘

蝶形骨棘は、蝶形骨の大翼の外側縁と後縁が交わる部分の下面から鋭く下方に突き出ている骨の突起です。主な特徴は以下の通りです:

また、稀に翼棘孔という変異が見られることがあります。これは翼棘突起と蝶形骨棘を結ぶ翼棘靱帯が骨化して形成される孔で、内側翼突筋神経および動脈が通過します。

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J0024 (蝶形骨:前方からの図)

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J0025 (蝶形骨:後方からの図)

日本人のからだ(平田和明 2000)によると

翼棘孔(図23)

翼状突起外側板の後縁上部に存在する翼棘突起(Processus pterygo-spinosus, Clivini)と蝶形骨棘を結ぶ翼棘靱帯が骨化して形成される孔を翼棘孔と言います。内側翼突筋神経および動脈を通過します。413頭蓋826側の中で9頭蓋(2.2%)、10側(1.2%)(Akabori, 1933)、228頭蓋456側の中で2頭蓋(0.9%)、2側(0.4%)(森田, 1950)、179頭蓋358側の中で5頭蓋(2.8%)、6側(1.7%)(Dodo, 1974)に存在することが報告されています。

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図23 翼棘孔

図23 翼棘孔