側頭下稜(蝶形骨の)Crista infratemporalis (Ossis sphenoidalis)

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J0024 (蝶形骨:前方からの図)

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J0088 (右側の側頭窩:外側からの図)

定義と位置

側頭下稜は、蝶形骨大翼(ala major ossis sphenoidalis)の側頭下面(facies infratemporalis)に位置する骨性の隆起線です。この稜は、側頭面と側頭下面を区分する重要な解剖学的境界として機能します (Gray and Carter, 2024)。

詳細な解剖学的特徴

臨床的意義と応用

機能解剖学

側頭下稜は、咀嚼筋の機能において重要な役割を果たします。側頭筋は下顎骨を挙上・後退させ、外側翼突筋は下顎骨を前方・側方へ移動させます。これらの筋の起始部である側頭下稜とその周囲は、咀嚼運動における力学的支点として機能し、下顎骨の複雑な三次元的運動を可能にしています (Okeson, 2020)。また、三叉神経の分枝と顎動脈の走行が密接に関連しており、顎顔面領域の感覚と血液供給において中心的な役割を担っています (Norton, 2017)。

参考文献