矢状縁(頭頂骨の)Margo sagittalis (Ossis parietalis)

J0038 (右の頭頂骨:外側からの図)

J0039 (右の頭頂骨:内側からの図)
解剖学的特徴
定義と位置:
- 頭頂骨の上縁(内側縁)に位置する、前後に走行する縁(Standring, 2020)
- 矢状面に平行に走行し、冠状縫合の後方から人字縫合(ラムダ縫合)まで延びる(Moore et al., 2018)
- 対側の頭頂骨の矢状縁と接合して矢状縫合(sutura sagittalis)を形成する(金原出版, 2017)
形態学的特徴:
- 縁は鋸歯状(のこぎり状)の形態を呈し、骨同士が強固に嵌合する構造となっている(Standring, 2020)
- 前方では前頭骨の後縁とも接合し、冠状縫合の一部を形成する(Moore et al., 2018)
- 後方では後頭骨の上縁と接合し、人字縫合の一部を形成する(金原出版, 2017)
- 内面(脳側)には上矢状静脈洞溝(sulcus sinus sagittalis superioris)が走行し、硬膜静脈洞の一つである上矢状静脈洞を収める(Standring, 2020)
組織学的構造:
- 縫合部は線維性結合組織によって連結されており、小児期には可動性を有する(Larsen, 2015)
- 加齢とともに骨化が進行し、成人期後半から老年期にかけて癒合(synostosis)が進む(Larsen, 2015)
- 縫合線に沿って骨芽細胞が存在し、頭蓋の成長に寄与する(Sadler, 2018)
発生学的意義
- 胎生期には頭頂骨は膜性骨化により形成され、矢状縁は最後まで骨化せずに残る(Sadler, 2018)
- 出生時には前泉門(大泉門)と後泉門(小泉門)が矢状縫合の前後端に存在する(Larsen, 2015)
- 前泉門は生後18〜24ヶ月頃に閉鎖し、後泉門は生後2〜3ヶ月で閉鎖する(Moore et al., 2018)