顔面頭蓋(内臓頭蓋)

顔面頭蓋(内臓頭蓋)は、元々鰓と関係の深い内臓弓から派生する骨格です。顔面骨格には顔面骨を含み、脳を保護する脳頭蓋とは別です。人の胎児では、内臓弓の中で第1内臓弓の主要部分は、後に下顎部となる顎骨弓で、その中にMeckel軟骨が存在します。Meckel軟骨の後方上部は前方に曲がり、上顎の部分に翼方形軟骨が形成されます。これを中心に、上顎とその周囲では皮骨性の蝶形骨翼突起の内側板、上顎骨、口蓋骨、頬骨が形成され、下顎ではMeckel軟骨を中心に下顎骨が形成されます。

第2内臓弓軟骨(Reichert軟骨)と第3内臓弓軟骨の前方部分からは舌骨が生じ、Reichert軟骨の後方部分は側頭骨の茎状突起となります。したがって、舌骨も顔面頭蓋(内臓頭蓋)に含まれます。下級脊椎動物では下顎骨と上顎の方形骨が顎関節を形成しますが、哺乳類では下顎骨は直接、脳頭蓋(神経頭蓋)の底(側頭骨鱗部)と関節します。これに伴って、方形骨、Meckel軟骨の末端部分、第2内臓弓軟骨の末端部分は耳殻(側頭骨岩様部)の側面のくぼみ(中耳)に取り込まれ、3つの耳小骨となります。ただし、耳小骨は通常、内臓頭蓋としては扱われません。顔面頭蓋は、頭蓋骨の一部であり、顔の構造を形成しています。詳細は以下に示します。

  1. 構成要素:
  2. 特徴:
  3. 用語: