肛門部 Regio analis

肛門部(肛門三角、Anal triangle)は、会陰部の後方に位置する解剖学的領域であり、排便機能の制御と骨盤底の支持構造において中心的な役割を果たします(Standring, 2020; Drake et al., 2019)。この領域は複雑な筋層、神経血管構造、および特殊化した粘膜組織から構成され、臨床的に重要な疾患の好発部位となっています。

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J0393 (人体の部位:男性の会陰部)

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J0394 (人体の部位:女性の会陰部)

解剖学的境界と範囲

肛門部の境界は以下のように定義されます(Moore et al., 2018; Sinnatamby, 2022):

この三角形領域の底部は皮膚で覆われ、頂点は肛門管の上部に位置し、骨盤隔膜(Diaphragma pelvis)に達します(Netter, 2023)。

層構造(表層から深層へ)

肛門部は以下の層構造を示します(Gray et al., 2021; Standring, 2020):

この空間は正中線を挟んで両側に存在し、膿瘍や瘻孔形成の重要な経路となります(Steele et al., 2019)。