手掌 Palma; Vola (Palm)

手掌(てのひら)は、手根部(手首)と中手部の前面(掌側)を合わせた部分を指します。解剖学的には、近位は手根溝(屈筋支帯の近位縁)から、遠位は中手指節関節(MCP関節)までの領域です(Gray, 2020)。手掌は厚い皮膚と皮下組織で覆われており、掌腱膜(手掌腱膜)という強靭な結合組織が存在します。

手掌の主要構造

臨床的意義

手掌部は様々な病態(手根管症候群、デュピュイトラン拘縮、ギヨン管症候群など)の好発部位であり、その複雑な解剖学的構造の理解は、診断・治療において重要です(Spinner et al., 2017)。また、手相学でも重要視される部位です。

参考文献

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J0943 (右手掌の神経、表層)

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J0944 (右手の神経:深層)