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分布領域
神経分布の特徴
解剖学的特徴
図528(皮膚の神経支配と脊髄節との関係:前面)、529(皮膚の神経支配と脊髄節との関係:背面)
脊髄神経の後枝は主に以下の部位に分布する:
1.背部の皮膚(Rückenhaut):頭頂部から尾骨の先端までの範囲。
背部の皮神経分布領域の外側境界は、左右とも次のような線で示される:頭頂部から分界項線の中央を通り、僧帽筋の外側縁に沿って肩峰まで下行。そこから内側に傾き、肩甲骨下角と交差し、背部中央から外側へ進み、腸骨稜中央を通って大転子を覆う皮膚に達する。この点から、緩やかな上向きの弧を描いて尾骨先端に至る。
2.狭義の背筋(Rückenmuskulatur)。
上記の境界線と固有背筋の外側境界を比較すると、背方の皮枝の分布領域は肩峰部(Akromialgegend)と大転子部(Trochantergegend)の2箇所で、後根の支配する筋領域(dorsales Muskelfeld)をかなり顕著に超えて広がっている。
この左右対称的な長い領域内で、神経分布は必ずしもすべての箇所で脊椎の分節(Wirbelsegmente)に正確に一致しているわけではない。脊椎分節は、筋と神経を除く体分節の他の構成要素(例えば腸分節や皮膚分節)を正確に表現するものではない。しかし、神経分布を用いて境界を定められない場合、皮膚分節の広がりを特定することは困難である。実際には、第2頚神経後枝の皮枝が頭頂部まで達することのみが明確である。中部頚神経の後枝皮枝はやや上方に向かい、下部頚神経と胸神経のそれはわずかに下方に走る。腰部および上殿部に達する皮神経は急な傾斜で下行する。