https://funatoya.com/funatoka/Rauber-Kopsch.html
BoekeとStöhrの研究により、以下のことが明らかになった。特殊な終末装置を除き、交感神経系の終末は、その終止するすべての場所—結合組織細胞、平滑筋線維、心筋線維、腺細胞、神経細胞—で同じ形態を示す。
交感神経線維の終末は極めて繊細な網状構造を形成し、その最終部分は支配する細胞の内部に位置する。Stöhrはこれを神経性終末細網（nervöses Terminalretikulum）と呼び、Boekeは終末周囲網状体（periterminales Netz）と命名した。ただし、Boekeの用語は細胞内の終末細網部分のみを指す。
終末細網は、シュワン細胞を伴う極めて細い神経索から発生する。これは支配される諸器官を構成する細胞の外部および内部に原線維網を形成する。Boekeは細胞外の終末細網部分を交感性基礎叢（sympathischer Grundplexus）と呼び、細胞内部分のみを終末周囲網状体と定義した。この交感性基礎叢は合胞体様構造を呈し、互いに連結した極めて細い神経線維索から成る。これらの線維索は非常に繊細で常に無髄であり、網状に連結した神経原線維の集合体を形成する。また、必ずシュワン核を有するが、細胞境界は不明瞭である。
Stöhr, Pk., jr., Acta neurovegetativa 1. Bd., 1950.
[図581] 小動脈壁における終末細網
ヒトの耳下腺から採取。動脈壁の切線方向断面。mf：平滑筋線維、Sk：シュワン核。(Boeke, Z. mikr.-anat. Forsch., 34巻, 1933より)
[図582] 筋層を欠く静脈壁の終末細網
ヒト胃より採取。1,000倍拡大。(Ph. Stöhr, Z. Anat. Entwgesch., 104巻, 1935より)