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図95 下腹壁から下肢への移行部(境界分節)の神経解析

Rcap: 深い前皮枝(黒色)。これは標準型の腹壁の神経で、始終第2から第3の腹筋層間(2-3)を走行し、腹直筋鞘に入り腹直筋を貫いて前皮枝を出す。

Rcas: 浅い前皮枝(白色)。下肢への移行型の神経は第2から第3の腹筋層間(2-3)から第1から第2の腹筋層間(1-2)へ移行し、浅層に出る。腹直筋鞘には入らず、外腹斜筋膜を貫いて前皮枝を出す。

Rcat: 中間型の前皮枝(点描)。これは「深い前皮枝」と「浅い前皮枝」の中間型の神経で、始終第2から第3の腹筋層間(2-3)を走行するが、腹直筋鞘には入らず、外腹斜筋腱膜を貫いて前皮枝を出す。

標準型の「深い前皮枝」と下肢への移行型の「浅い前皮枝」の境界分節がTh 12/L 1という標準群(A)に対比して、標準の体壁が長く境界分節が下方へずれている胴長群(B, C)と、標準の体壁が短く境界分節が上方へずれている胴短群(D, E)とが区別されます。