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RK529(上腕および肩甲骨の筋:尺側面図)

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RK530(上腕および肩甲骨の筋:尺側面図)

三角形の扁平な筋で、肩甲骨の肋骨面にある筋線(Lineae musculares)とその間の領域から起始する。強靭な終腱を持ち、その一部は肩関節包に付着するが、大部分は上腕骨の小結節および小結節稜の上部に停止する。

Fickによれば、肩甲下筋腱嚢Bursa tendinis m. subscapularis(RK531(肩部の粘液嚢) )という粘液嚢が、この腱と肩関節包との間に存在する。これは烏口突起の基部にある粘液嚢、すなわち烏口下嚢Bursa subcoracoidea(RK530(上腕および肩甲骨の筋:尺側面図) )と多くの場合連続している。後者は常に肩関節腔と連絡している。

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RK531(肩部の粘液嚢)

**神経支配:**肩甲下神経IおよびII

**脊髄節との関係:**C. V, VI

**作用:**上腕を内側に回転させ、内転し、同時に関節包を緊張させる。

**変異:**この筋は複数の(多くは2つの)独立した筋束から構成されることがある。M. subscapularis minor(小肩甲下筋)として知られる副筋束が存在することがあり、これは肩甲骨の腋窩縁、しばしば肩甲下面、あるいは上腕三頭筋の長頭から起始し、小結節稜に停止する。