この筋は胸骨甲状筋の続きにあり、甲状軟骨の斜線から起こり、舌骨体の側方部および大角に停止する。胸骨甲状筋の外側部の線維は直接この筋に連続している。
この筋と舌骨の大角との間には甲状舌骨筋嚢(Bursa m. thyreohyoidei)が存在する。
**神経支配:**舌下神経の1枝
**脊髄節との関係:**C. I, II(Bolk)
**作用:**舌骨を下方に引き、甲状軟骨を上方に引く
変異: ・M. levator glandulae thyreoideae(甲状腺挙筋):時に見られる細い筋で、舌骨体あるいは甲状軟骨から甲状舌骨筋の内側を通り、甲状腺(峡、左右の両葉、または錐体葉)の被膜へと走行する。 ・M. depressor glandulae thyreoideae(甲状腺下制筋):甲状軟骨から始まる1つの筋束で、稀(約1%)に見られる。甲状腺の中部葉が上方に達している場合、その後面に停止する。