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連合中枢の構造と分布
神経接続と機能的特徴
機能と障害
[図494] 大脳皮質の運動性領域(赤)と知覚性領域(青)(4/5)
(Ziehenによる皮質領野)
左の大脳半球を側方かつ上方からやや傾けて見た図。
[図495] 大脳皮質の運動性領域(赤)と知覚性領域(青)(4/5)
(皮質領域はZiehenによる)
この図は、右大脳脚を切断し、右大脳半球の内側面および側頭葉と後頭葉の下面を示している。
上述の皮質領域を合わせても大脳表面全体のおよそ3分の1を占めるにすぎず、残りの3分の2は皮質の連合中枢である。局所解剖学的には、この連合中枢を次のように分類できる:1. 前頭領(frontales Feld)、2. 頭頂後頭側頭領(Parietooccipitotemporales Feld)、3. 島領(insulares Feld)。P. Flechsigはこれらを前皮質連合領、中皮質連合領、後皮質連合領と呼んで区別している。
後連合中枢(hinteres Assoziationszentrum)は頭頂葉の諸回転、楔前部、外側および内側後頭側頭回の一部、後頭葉の諸回転の前方部あるいは外側部、ならびに中側頭回と下側頭回を含む。前連合中枢(vorderes Assoziationszentrum)は前頭葉の前方部にある。中連合中枢(mittleres Assoziationszentrum)は3者のうちで最小で、島の諸回転からなる。
P. Flechsigによれば、これらの連合中枢が上述の諸領域と異なる点は、放線冠線維を受けないことである。そのため、末梢器官と結合せず、外界とも直接つながっていない。代わりに、連合線維(Assoziationsfasern)によって知覚をつかさどる部分や感覚運動性の部分と結合しているという。しかし、最新の知見によれば、これらの連合中枢は皮質下構造から完全に独立しているわけではない。多くの領域が皮質下部分と結合していることが明確に示されている。例えば、角回の皮質には確かに投射線維が存在する。
一方、他の皮質領域にも連合神経路は存在する。ただし、Flechsigの連合中枢ではこの連合神経路が特に発達しており、それゆえ特別な扱いが必要となる。
連合神経路の機能は、大脳皮質の知覚性領域と運動性領域を機能的に連絡し、運動性領域に流入する興奮を調整することにある。後方の連合中枢は視覚領、聴覚領、嗅覚領との関係を、前方の連合中枢は前後の中心回およびその周辺の身体知覚運動領域との関係を担っている。
後方の連合領域は外界からの刺激を処理し、前方の連合領域は体内で生じる皮膚・筋・粘膜・内臓からの感覚を調整する。そのため、前方の連合領域に障害が生じると人格の根幹が揺らぐことになる。一方、後方の連合領域の障害は空間認識の混乱や失認、さらには言語盲(Wortblindheit)や言語聾(Worttaubheit)などの特徴的な言語障害を引き起こす。これら両領域は直接的な交流を持ち、その交流は体知覚中枢を介して行われたり、半卵円中心内の連合神経路を通じて直接行われたりする。この直接的な連合神経路は、おそらく意識的な運動の実行に重要な役割を果たしている。
第3の連合中枢は明らかに言葉の表象(Verbalsymbole)の連合を司り、専ら言語中枢として機能する。この中枢に障害が生じると言語機能の障害(すなわち失語症Aphasie)が起こる。
前後2つの主要な連合中枢の分類基準は純粋に生理学的なものである。形態学的観点からすると、この分類には若干の疑問の余地がある。