掌側と背側の両上腕回旋動脈は腋窩動脈の遠位部から分岐し、通常広背筋の腱の内側で起始する。
この2つの上腕回旋動脈のうち、掌側のものは背側のものよりはるかに細い。掌側上腕回旋動脈は、腋窩動脈の外側壁から背側上腕回旋動脈と同じ高さか、あるいはやや遠位で分岐する。その後、烏口腕筋の下方、上腕二頭筋の短頭の下方を通って上腕に達し、その表面を走行して結節間溝に至る。そこで2本の枝に分かれ、1本は上腕二頭筋の長頭の腱に沿って走行し、肩関節内に入り上腕骨頭に到達する。もう1本の枝は後方に走り、背側上腕回旋動脈と吻合する。