[図454] 第1頚髄の横断面
(高さについては図459(延髄、橋、および中脳の各横断面の位置を示す図) を参照)。
有髄神経線維は黒、神経細胞は赤で表示。
まず第1頚髄を通る断面から始めましょう。この高さでの脊髄の断面はほぼ円形です。第1頚神経の線維量が少ないため、灰白質の発達は弱く、前柱は幅が狭く、後柱の頚部は特に細くなっています。一方、後柱膠様質は非常によく発達しています。後柱全体がやや前方に湾曲しており、網様体はより下方の頚髄と比べてさらに発達しています。図の右側では、錐体側索路の線維束が前柱の基部を貫いて対側の前索に到達しています。これは錐体交叉の下端を示しています。