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RK523(**右上腕および右肩甲骨の筋:**側面図)

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RK524(右上腕および右肩甲骨の筋:後面)

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RK534(上腕および肩甲骨の筋(背側面))

この筋は横断面では円形だが、全体としては長方形をしている。肩甲頚までの範囲で肩甲骨の腋窩縁から起始し、一部は上腕骨大結節の下部に、一部は関節包および上腕骨頚に停止する。

**神経支配:**腋窩神経

**脊髄節との関係:**C5

**作用:**上腕を外旋し、関節包の緊張に寄与する。

**変異:**本筋と棘下筋との融合については、棘下筋の項を参照。上腕骨頚に停止する部分が M. teres minimus(最小円筋)として独立することがある。日本人における小円筋と棘下筋の分離不全の頻度は、古泉の報告では13%(13/100)、小金井は13.5%(39/289)、足立は20.3%(3/148)、佐野(アイヌ)は0%(0/10)である。完全癒合の頻度は、古泉8.0%(8/100)、小金井10.7%(37/189)、足立7.1%(13/128)、佐野(アイヌ)0%(0/10)である。保志場はこの問題についてさらに詳細に報告している(古泉光一:日本医科大学雑誌,5巻,1063~1083,1934;保志場守一:金沢医科大学解剖学教室業績,27巻,73~97,1937)。