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片山正輝

目次(V. 神経系)

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聴覚中枢の解剖学的位置

神経伝導路

遠皮質性伝導路の構成

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図494(大脳皮質の運動性領域(赤)と知覚性領域(青))

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図501(蝸牛神経の核と伝導路)

聴覚中枢(Hörzentrum)は横側頭回(Gyri temporales transversi)に位置しています。聴覚性言語中枢ウェルニッケの中枢、Wernickesche Stelle)は横側頭回とその近接する上側頭回の頭頂弁蓋に面した部分にあります(図494(大脳皮質の運動性領域(赤)と知覚性領域(青)) )。

聴覚中枢内部における異なる音高の皮質性局在については、現在まで確実な知見は得られていません。求皮質性伝導路(Corticopetallleitung)は蝸牛神経の延長から構成され、一連の核(図501(蝸牛神経の核と伝導路) )(蝸牛神経腹側核および背側核、後脳オリーブ核、外側毛帯核)から発生します。これらの線維は根線維の直接の延長(Held)と合流して(聴覚の)外側毛帯を形成し、内側膝状体と下丘核で終わります。ここから聴放線(Hörstrahlung)、すなわち**(聴覚の)膝状体皮質路**(Tractus geniculocorticalis acusticus)が始まります。このように、各側の蝸牛は両側の聴覚中枢に線維を送りますが、主に反対側に到達する線維が多くなっています。遠皮質性伝導路(Corticofugalleitung)は以下のものから構成されています:1. 側頭葉から下視床脚を通って視床に達する線維、2. 側頭葉から淡蒼球に達する線維、3. 側頭弁蓋から黒質(その黒色部)に至る線維、(側頭)皮質橋核路(Tractus corticopontinus temporalis)。これは上側頭回と中側頭回から出て橋核で終わります。橋核からはさらに伝導路が小脳などへ続いています。