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目次(I.骨格系)

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(RK285(右の尺骨と橈骨の上端の関節面)RK286(右の尺骨と橈骨の下端の関節面)RK289(**右の尺骨と橈骨:**前面)、290(**右の尺骨と橈骨:**後面)RK291(右の尺骨:骨間稜側からの視点)、292(右の橈骨:骨間稜側からの視点)RK361(上腕骨)、362(尺骨)、363(橈骨) )

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RK285(右の尺骨と橈骨の上端の関節面)

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RK286(右の尺骨と橈骨の下端の関節面)

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RK361(上腕骨)、362(尺骨)、363(橈骨)

尺骨の上端は上腕骨との結合のために、大きくくぼんだ関節面をなしている。これを半月切痕Incisura semilunarisといい、前方に向いて開いている。その後上壁は尺骨体の延長をなして伸びる肘頭Olecranonという太い突起で囲まれ、前下壁は烏口突起Processus coronoides(日本解剖学名では肩甲骨のProc. coracoidesと区別できない)によって形成される。烏口突起の基部から下方にかけて、大きい三角形の粗面があり、これを尺骨粗面Tuberositas ulnaeという。

半月切痕の関節面は上方から下方へえぐられた凹面をなし、その中央部分がくびれて狭くなっている。橈側縁の近くには関節運動を導く隆線Führungsleiste(案内稜)がある。烏口突起の外側面には、半月切痕の関節面につながる橈骨切痕Incisura radialisがあり、橈骨小頭と接している。

骨幹は尺骨体Corpus ulnaeと呼ばれ、橈骨と同様に骨間稜Crista interossea、背側縁Margo dorsalis、掌側縁Margo volarisならびに3つの面を持つ。

3面のうち2つ、掌側面Facies volarisと背側面Facies dorsalisは橈骨の同名の面に相当するが、残りの1面は尺側面Facies ulnarisである。背側面の上部には橈骨切痕の後縁から始まる回外筋稜Crista supinatoriaが認められる。

下端は円柱状をなして膨らみ、きれいな尺骨小頭Capitulum ulnaeを形成する。尺骨小頭の内側には茎状突起Processus styloidesが伸びている。下端部の関節面は関節円板に面しているが、そのほかにこの部分の橈側面に1つの関節面があり、これを関節環状面Circumferentia articularisと呼ぶ。

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[図289] 右の尺骨と橈骨 前面(2/3)

[図290] 右の尺骨と橈骨 後面(2/3)*長母指伸筋を固定するための隆起あり

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[図291] **右の尺骨:**骨間稜側からの視点(2/3倍)

[図292] **右の橈骨:**骨間稜側からの視点(2/3倍)