腺細胞の分泌液胞は、多くの場合、円形の小さな空所である。これらは分泌物や排出物で満たされ、その内容物は腺細胞の自由面(腺腔に面する表面)から放出される。
細胞内分泌細管(binnenzellige Sekretkapillaren)は、腺細胞の細胞質内に存在する管状構造である。これらは単一または分岐しており、時には網状を形成する。これらの管は腺細胞の自由面に開口している。(詳細は本書第II巻の胃底腺の傍細胞の項を参照。)
多くの動物細胞には、特別な細胞膜(Zellmembran)—つまり細胞質と明確に区別される連続的な膜状構造—が細胞体を取り囲んでいないことは前述の通りである。その代わりに、細胞質の最外層が密になった層を形成している。ただし、卵細胞には明確に識別できる細胞膜が存在する。脂肪細胞や横紋筋線維にも細胞膜が存在するが、これらの場合、細胞膜は周囲の結合組織によって形成されると考えられている。