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RK578(下腿の筋群)

非常に変異に富む細長い筋で、欠如していることもある。この筋は腓腹筋の腓側頭より上方または下方で、大腿骨の腓側顆および膝関節包から起始する。薄くて長い腱をもって腓腹筋およびヒラメ筋の走向と交差し、これら両筋の間でアキレス腱の内側縁に達する。ここでアキレス腱と癒合することがあるが、アキレス腱とは別に足関節包に達したり、踵骨まで達して線維がほぐれて消失したりすることもある。

**神経支配:**脛骨神経

**脊髄節との関係:**L4, L5, S1

**作用:**腓腹筋の働きを補助する

**変異:**この筋は6.8%で欠如している(Le Double)。日本人における足底筋の欠如は、男性213体側のうち26体側(12.2%)、女性87体側のうち8体側(9.2%)(小金井)、154体側のうち12体側(7.8%)(松島)である(小金井良精、新井春次郎、敷波重次郎:東京医学会雑誌、17巻、127〜131、1903;松島伯一:実地医家と臨床、4巻、67〜69、750、1927)。

まれに腓骨から起始することがある。大腿骨、腓側側副靱帯、膝関節の関節包からの副筋束を受けることもある。その停止は著しく変動し、下腿の中央部の結合組織、下腿三頭筋腱嚢、足底腱膜、破裂靱帯などに見られる。