この筋は脛骨上部から起始し、前下腿筋間中隔(Septum intermusculare cruris anterius)によって前脛骨筋と分けられている。さらに腓骨前稜、下腿骨間膜、下腿筋膜からも起始する。長指伸筋の前縁に沿って単一の腱が現れ、十字靱帯より上方で4本の腱に分かれ、第2~第5指へ向かう。これら4本の腱は十字靱帯の下で外側の管を通り、長指伸筋腱鞘(Vaginae tendinum m. extensoris digitorum [pedis] longi)に包まれて通過し、第2~第5指の指背腱膜に移行する。
第3腓骨筋(M. fibularis tertius):長指伸筋の腱に加えて5番目の腱が存在する場合、これは第4・第5中足骨底の背面に達する(RK573(下腿および足の筋(側方から見た図))、RK581(足背における筋と腱) )。この腱に属する筋肉部が長指伸筋の筋腹から完全に分離している場合、第3腓骨筋(M. fibularis tertius)という独立した筋となる。しかし、多くの場合は結合したままで、その場合もこの名称で呼ばれる。しばしば1つの腱束が第5指の指背腱膜に達する。
足の指背腱膜(Dorsal Aponeurose der Zehen)は、個々の点で手のそれと類似した構造を示す。各足指において、伸筋腱の両側2束は末節骨底に達し、中央の1束は中節骨底に達する(RK581(足背における筋と腱) )。
**神経支配:**深腓骨神経
**脊髄節との関係:**L4, L5, S1
**作用:**第2~第5指の伸展、挙上、および足の背屈。足部固定時には下腿の前方屈曲を補助する。
変異:長指伸筋:この筋の1つまたは複数の腱が2重になることがある。2つの腱のうち1つは通常の停止を持ち、もう1つは同じ停止点か、隣接する指、中足骨、短指伸筋の腱、あるいは他の足背部位に停止することがある。極めてまれに母指に達する腱が見られる。まれに、これらの腱が手背の腱のように互いに癒合することがある。筋が各足指に対応して別々の筋腹に分かれることは稀である。