https://funatoya.com/funatoka/Rauber-Kopsch.html
図185(輪状軟骨と披裂軟骨:前方からの図)、186(輪状軟骨と披裂軟骨:後方からの図(9/10倍))
図187(輪状軟骨と披裂軟骨:男性の喉頭を左側面から見た図)
披裂軟骨は三角錐の形をしている。その4つの面のうち後面は広くて三角形をしており、上方から下方にかけて窪んだ形である。前面(または外側面)には上方に進む弓状の隆起、すなわち弓状稜Crista arcuataがあり、これは上方で小丘Colliculusにおいて終わっている。弓状稜によってこの面は上下に並ぶ3つの部分に分けられる。そのうち下部は楕円窩Fovea oblongaといい、甲状披裂筋が付着する。中央部は三角窩Fovea triangularisといい、かなり深い窪みである。上部は三角形で滑らかである。披裂軟骨の内側面はこれまでの3つの面のうちで面積が最も小さく、対側の軟骨の同じ面とほぼ平行しており、静止時には矢状面上にある。次に下面は底Basisといい、わずかに窪んでおり、かなり目立った関節面Facies articularisを形成している。底から2つの突起が特に突出しており、そのうち後外側に向かう丸みを帯びたものが筋突起Processus muscularisであり、前方に突き出している尖った方が声帯突起Processus vocalisである。声帯突起には声帯靱帯が付着し、筋突起には披裂筋群が付着している。
披裂軟骨の上端は尖Apexといい、後方かつ内側に向かって丸みを帯びて終わっている。そこに小角軟骨が乗っている。