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形態と構造
特殊な形態
支持細胞(Stützzellen)は円柱細胞(Zylinderzellen)とも呼ばれ、その核は卵円形で、嗅細胞の円核帯の外方縁にあって、すべて同じ高さに並んでいる。これにより楕円核帯(Zone der ovalen Kerne)が形成される(図595(ヒトの嗅部粘膜(横断面)) 、図596(A. 嗅粘膜の上皮、B. 嗅部の縁における線毛上皮細胞)、597(ヒトの嗅部の神経上皮)、598(ヒトの単一嗅細胞) )。細胞の末梢部は太く、その下端に核がある。この末梢部には核より外方に帯黄色の色素顆粒が存在する。支持細胞は核のある部分から結合組織に達するまでの部分が細く、しばしば圧平されており、嗅細胞を収容する凹みを持つことが多い。支持細胞の基底側の端はしばしば分岐し、鋸歯状を呈し、足板を持つ(図596(A. 嗅粘膜の上皮、B. 嗅部の縁における線毛上皮細胞)、597(ヒトの嗅部の神経上皮)、598(ヒトの単一嗅細胞) )。細胞のこの部分にも色素がある。細胞内には縦方向に1本の支持原線維(Stützfibrille)が走っている。
嗅細胞の細胞体は、一部で楕円核帯より外方に伸びており、このような嗅細胞の末梢側突起は非常に短い。この種の嗅細胞は異型(atypische Form)と呼ばれる。これはDogielが魚類と両生類で記載した「Riechzapfen(嗅栓)」と呼ばれる構造物を想起させる。
図596(A. 嗅粘膜の上皮、B. 嗅部の縁における線毛上皮細胞)、597(ヒトの嗅部の神経上皮)、598(ヒトの単一嗅細胞)