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片山正輝

目次(V. 神経系)

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図430(脳、前額断面I:側脳室の前頭角を通る断面)

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図431(脳、前額断面II:前交連を通る断面)

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図432(脳、前額断面III:中間質を通る切断面)

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図433(**脳,前額断面IV:**後交連の直前で切断し、後方の切断面を前方からの図)

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図434(脳、水平断面I)

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図436(脳、水平断面II)

レンズ核はコーヒー豆の形をしており、尾状核の外側に位置する。両核は広い隙間で隔てられ、この隙間はレンズ核内包(Capsula interna nuclei lentiformis)という白質で満たされている。レンズ核は前下方で尾状核と直接つながり、さらに前述の結合条(Verbindungsstreifen)によっても両核は連結している。

レンズ核の内側面は上方内側に傾斜し、[レンズ核]内包に接している。外側面はほぼ垂直だが、わずかに円蓋状に膨らみ、島皮質に平行して[レンズ核]外包に接している。

腹側面は水平で、レンズ核係蹄に接し、中央部では嗅野の灰白質と連続している。そのため、レンズ核の横断面は楔形の三角形を呈し、その先端は大脳脚に向かっている。

新鮮な標本では、色調の違いにより横方向に並ぶ3つの部分、すなわちレンズ核の節(Glieder)が識別できる。外節(äußeres Glied)は最も長く、他の2つより前方および後方に伸びている。外節は赤褐色を呈し、細い白い線条で貫かれており、被殻(Putamen)と呼ばれる。内側の2節は色が淡く、灰黄色である。これらを合わせて淡蒼球(Pars pallida)という。淡蒼球は内包を貫く結合条を介して黒質と連続している。レンズ核の腹側面、つまりその底の前方部は前交連と交差し、これにより1つの溝が形成される。