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片山正輝

目次(V. 神経系)

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神経線維の基本構造

交感神経系の構造と特徴

Stöhr jr.の見解

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図569(ヒトの心室筋における神経)

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図574(交感神経細胞(黒色)と副細胞(着色))、575(交感神経細胞とその被包形質胞体)、576(交感神経細胞(樹状突起dと神経突起nを有する))、577(交感神経細胞)

有髄性と無髄性がある。有髄性線維の太さは多様だが、無髄性のものは比較的狭い範囲で変動する。最も細い無髄線維は二叉に分岐し、多くは表面が完全に平滑である。

神経節内での交感性ニューロン間の結合様式は、中枢神経系のニューロンと同様である(289290頁参照)。1つのニューロンの突起は終末分枝となって他のニューロンの細胞体やその突起の周りで終わる(図574(交感神経細胞(黒色)と副細胞(着色))、575(交感神経細胞とその被包形質胞体)、576(交感神経細胞(樹状突起dと神経突起nを有する))、577(交感神経細胞))。一方、Stöhr jr. は交感神経系の合胞体性構造という異なる見解を持つ。

交感神経支配下の器官内部では、交感性神経線維は終末する前に比較的疎な、次いでより繊細な神経叢または網を形成し、そこから終末枝が出る(図569(ヒトの心室筋における神経) )。Stöhr jr. によれば、結合組織内で交感性線維が「自由」終末("freie" Endigungen)を形成することはなく、これは不完全な染色による錯覚だという。