短母趾伸筋と同様に踵骨の遠位部後面および外側面から起こり、3つの腱を持つ。これらの腱はそれぞれ長趾伸筋の腱と合して、第2~第4趾の趾背腱膜に移行する。小趾に向かう腱はほぼ常に欠如している(H. Virchow)。
**神経支配:**深腓骨神経
**脊髄節との関係:**L4, L5, S1
**作用:**上記の両筋は足の趾を伸展し、かつ外転させる。
変異:日本人における短趾伸筋の第4腱の存在は、男性213体側のうち74体側、女性94体側のうち26体側である(小金井良精, 新井春次郎, 敷波重次郎:東京医学会雑誌、17巻、127~131、1903)。大多数の例では、母趾伸筋および短趾伸筋はその起始部で融合している。これらの腱の1つあるいは2つ以上が欠如することがあり、時には腱が1本のみ残存する場合もある。Le Doubleはこの両筋が完全に欠如している1例を報告している。