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目次(IV. 内臓学)
図115(空腸)、116(回腸)
図117(胃と十二指腸と空腸:レントゲン像)
図119(ヒトの回腸の円柱上皮)
図160(腹部内臓の位置関係IV. 腹腔後壁の観察)
空腸回腸、すなわち腸間膜小腸は十二指腸空腸曲から始まり、回盲結腸口(Ostium iliocaecocolicum)で終わる。腸間膜縁(Gekröserand)と自由縁(freier Rand)を持つ。
空腸は明確な境界なく回腸に移行する。しかし、全体として見ると、空腸と回腸の間には一連の差異がある。その違いは以下の通りである:
- 太さ(空腸の方が太い)
- 壁の厚さ(空腸の方が壁が厚い)
- 脈管の豊富さ(空腸の方が脈管に富み、より赤く見える)
- ひだの豊富さ(空腸の方がひだが多い)
- 腸絨毛の特徴(空腸の方が絨毛が多く、形状も異なる)
- リンパ小節の分布(回腸には縦方向に連なる集合リンパ小節があり、空腸に向かって徐々に小さくなり、最終的に消失する)
- 内容物(死体では空腸は多くの場合空虚である)
- 卵黄腸管(Ductus vitellointestinalis)および卵黄嚢(Nabelbläschen)との関係(回腸では回盲結腸口から0.5〜1m上方に、時折[全体の2%程度]胎児期の卵黄腸管または卵黄嚢の遺残がメッケル回腸憩室(Diverticulum ilei verum [Meckeli])として見られる)
- 位置(空腸は中腹部の臍部と左外側部に、回腸は主に中腹部の右外側部と下腹部および小骨盤腔内にある)
- 長さの比率(空腸2/5:回腸3/5)