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筋の基本構造
筋の種類と形態
筋の形状と配列
筋には短いもの、長いもの、幅の広いものがある。この点では確かに骨と似ている。骨の長さや幅が多様であるように、筋の形も同様に多種多様である。各筋には起始、走向、および停止が区別される。起始Ursprungとは、不動であるか、あるいは両付着端のうちで動きが少ない方の付着端をいう。停止Ansatzとは、動きが多い方の付着端、または体幹からより離れた付着端をいう。起始および停止は多くの場合、腱を介して形成される。筋の起始部を頭Caput, Kopf、停止部を尾Schwanz、中間部を体Körperまたは腹Venter, Bauchと呼ぶ。
筋の頭は必ずしも1つだけではなく、2頭性や多頭性の筋がある。例えば上腕二頭筋、上腕三頭筋、大腿四頭筋などである。同様に、多くの筋が1個だけの停止腱をもつのではなく、複数の腱をもっている(すなわち多尾筋mehrschwänzige Muskeln)。例えば長指屈筋や長指伸筋がそれにあたる。また、複数の筋腹をもつ筋もある。例えば肩甲舌骨筋、顎二腹筋、腹直筋(RK492(腹筋) )である。これらの筋は、1個またはそれ以上の中間腱、すなわち腱画Inscriptiones tendineaeによって2つ以上の筋腹に分かれている。これら多腹性、多頭性、および多尾性の筋はすべて、単一筋einfache Muskelnに対して複合筋zusammengesetzte Muskelnと呼ばれる。
筋はすべて骨に始まり骨に終わるとは限らない。多くの筋は、その全部あるいは一部が軟骨、靱帯、線維性の膜、外皮に始まりあるいは終わる。
起始および停止の形は点状、線状、または面状をなすことがある。線状および面状の起始あるいは停止は、直線的な境界をもつこともあれば、鋸状線または任意の複合線や面をなすこともある。これにより腱の形も当然影響を受ける。
両付着部の間における筋の走向は、一般にはかなり直線的である。しかし、弓状あるいは円蓋状をなす筋もあり(例えば横隔膜)、そのような筋はこの特異な走向により、独特な作用を示す。また、長い筋ではしばしばその走行方向が途中で転換すること(Ablenkung)がある。この走向転換は、骨の突出部によるか、あるいはその腱を固く保持する靱帯によって生じる。