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基本構造
鼻道構造
副鼻腔
進化学的特徴
RK270(**鼻腔(右)の外側壁:**中鼻甲介および下鼻甲介の大部分を除去)
骨性の鼻腔は正中面に位置する鼻中隔の左右両側にある。(ただし、鼻中隔は多くの場合、どちらかの側へ湾曲している。)骨鼻腔は前方では両側が共に梨状口Apertura piriformisで外に開き、後方では左右それぞれ1つの後鼻孔Choanaで開口している。鼻腔には副鼻腔Nebenhöhlenが開口しており、これには篩骨洞群、蝶形骨洞、前頭洞、上顎洞が含まれる。
片側の骨鼻腔には上・下・外側・内側・後の5壁があり、後方(後鼻孔)と前方に開口部がある。前方では両側の骨鼻腔が共通の梨状口を通じて外部に開く。
最も単純な形状を持つのが下壁、すなわち骨鼻腔の底である。これは上顎骨の口蓋突起と口蓋骨の口蓋板の鼻腔面Facies nasalisによって構成され、滑らかで、前後および左右が高くなった凹面を形成している。
前方には切歯孔がある。唯一の縫合は横口蓋縫合Sutura palatina transversaだが、若年者ではこれに加えて切歯縫合Sutura incisivaも存在する。
内側壁は鼻中隔Nasenscheidewandで、骨鼻中隔Septum nasi osseumと中隔鼻背軟骨の中隔板Lamina septi cartilaginis septodorsalisから構成される。骨性部分は篩骨の正中板、鋤骨、鼻稜の側面、蝶形骨稜からなる。これらの部位間の縫合には鋤骨上顎縫合Sutura vomeromaxillaris、鋤骨口蓋縫合S. vomeropalatina、鋤[骨]篩[骨]縫合S. vomeroethmoidea、蝶[骨]篩[骨]縫合S. sphenoethmoideaがある。表面の凹凸として注目すべきは、正中板上部の嗅糸が通る多数の溝、鋤骨外面の中隔後鼻動脈および同名神経枝が通る溝や管である。特筆すべきは、鋤骨の上稜に平行して、これと正中板の下縁との間を後上方に伸び、しばしば蝶形骨にまで達する細長い軟骨である。これを中隔鼻背軟骨の蝶骨突起Processus sphenoideus cartilaginis septodorsalis(RK226(鼻中隔) )という。
上壁は鼻骨の内面、前頭骨の一部、篩板および蝶形骨で構成される(RK269(鼻腔(右)の外側壁) )。