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交感神経細胞の構造的特徴
特殊な特徴
図574(交感神経細胞(黒色)と副細胞(着色))、575(交感神経細胞とその被包形質胞体)、576(交感神経細胞(樹状突起dと神経突起nを有する))、577(交感神経細胞)
図578(交感神経細胞の諸型:成長したウマの上頚神経節より得たもの)
完全に発達した交感神経(völlig ausgebildeter Sympathicus)では、神経細胞の構造が個体の全ての部位で同一というわけではない。多極細胞が最も一般的だが(図574(交感神経細胞(黒色)と副細胞(着色))、575(交感神経細胞とその被包形質胞体)、576(交感神経細胞(樹状突起dと神経突起nを有する))、577(交感神経細胞)、図578(交感神経細胞の諸型:成長したウマの上頚神経節より得たもの))、双極細胞、単極細胞、さらには無極細胞(apolare Zellen)も観察される。交感性ニューロンの特性は突起の数ではなく、その由来によって決まる。これらの突起の1つは必然的に神経突起(軸索突起)だが、Stöhr jr.(1929)によると、ほとんどの交感性ニューロンで神経突起と樹状突起の区別は不可能とされる(ただし図574(交感神経細胞(黒色)と副細胞(着色))、575(交感神経細胞とその被包形質胞体)、576(交感神経細胞(樹状突起dと神経突起nを有する))、577(交感神経細胞)参照)。核は通常1個で、小さな胞状の典型的な神経細胞核であり、1個以上の円い核小体を持つ。
多核(2~14個)の神経細胞は精嚢腺神経叢の一部の神経節に見られ(20%)、この多核性は胎生後期から存在するが、加齢とともに減少する(Watzka, M., Anat. Anz. 66. Bd., 1928)。
交感性ニューロンの細胞体では、神経原線維、ニッスル小体(虎斑物質)、内網装置(Binnengerüst)も確認される。また、クロム親性細胞とその特性を示す小体も交感神経で見られる。