https://funatoya.com/funatoka/Rauber-Kopsch.html

片山正輝

目次(V. 神経系)

funalogo.gif


549.png

図549(胸神経および上部腰神経の前枝の分布)

550.png

図550(腰神経叢の諸枝と腹大動脈およびその分枝)

551.png

図551(腰神経叢とその諸枝(前面図))

552-553.png

図552(**右下肢の皮神経分布領域:**後面)、553(**右下肢の皮神経分布領域:**前面)

558.png

図558(右大腿および寛骨部後面の神経)

腸骨下腹神経は腰方形筋の前面に達し、最下肋間神経と平行して斜め下方へ走る。腸骨稜上で腹横筋と内腹斜筋の間に入り、腸骨稜中央部上でその外側皮枝Ramus cutaneus lateralisを出す。外側皮枝は腸骨稜中央で内外両腹斜筋を貫き、稜を越えて下方へ走り、中殿筋を覆う皮膚に達する。ここで多くの場合、第12肋間神経の外側皮枝と結合する。

腸骨下腹神経の幹は前皮枝Ramus cutaneus ventralisとして続き、腹横筋と内腹斜筋の間を走る。この過程で両筋および外腹斜筋に筋枝Rr. muscularesを与える。前皮枝は腹膜下鼡径輪上方で内腹斜筋を貫き、さらに外腹斜筋の腱膜を通過して、浅鼡径輪の内側縁で皮下に達する。前上腸骨棘上では腸骨鼡径神経と結合し、時にはこれを完全に取り込むこともある。

552-553.png

[図552553] 右下肢の皮神経分布領域

図552:後面、図553:前面。(日本人の下肢皮神経分布に関しては、牛尾による左右各10肢を用いた詳細な報告がある。(牛尾甦生平:邦人下肢の皮神経分布に就て。解剖学雑誌、7巻、757~871、1934))