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RK545(手掌の筋と腱(I))

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RK546(手掌の筋と腱(II))

これは横断面が円い小さな筋で、深指屈筋の4つの腱の外側縁から始まる。各筋は終腱をもって第2~第5指の外側縁に達し、これら4指の基節骨で総指屈筋の腱と合流し、指背腱膜の形成に寄与する。

これらの中で第1虫様筋が最大である。

第2、第3、第4虫様筋は、しばしば2頭をもち、深指屈筋の腱の向かい合う縁から起始する。

**神経支配:**第1、第2、(第3)虫様筋は正中神経による。(第3)、第4虫様筋は尺骨神経による。

**脊髄節との関係:**C8、Th1

**作用:**第2~第5指の基節骨を屈曲し、中節骨および末節骨を伸展する。

**変異:**虫様筋の1つまたは複数が完全に欠如することがある。また、各筋が浅指屈筋の腱から起始する場合もある。

Fr. Kopsch(Intern. Monatsschr., 15. Bd., 1898)の研究により、以下のことが確立している。虫様筋の変異は多様で、何らかの変異を示すものが過半数(61%)を占める。比較的頻繁に見られる停止部の2つの主な型は次の通りである:

I. 4個の虫様筋全てが、その指の外側で指背腱膜に移行する(39%)。

II. 4個の虫様筋のうち、第1、第2、第4は第2、第3、第5指の外側縁に停止し、第3虫様筋は2つの腱に分かれ、1つは第3指の内側縁に、もう1つは第4指の外側縁に付着する(35.45%)。Reichardtも同様の結果を得ている(Anat. Anz., 20. Bd., 1901)。