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目次(IV. 内臓学)

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図262(男性の骨盤内臓器)

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図266(男性骨盤の正中断面)

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図267(男性の膀胱の内面(強度収縮時)と尿道)

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図270(男性の膀胱、尿管、精嚢、前立腺、尿道:後方からの図)

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図335(男性の会陰と骨盤出口の筋 III)

尿道球腺は複合胞状管状腺で、尿生殖隔膜内に対をなして存在し、深会陰横筋の筋束に包まれている。

これは暗黄色ないし褐色を帯びた固い2つの腺体、すなわち尿道球腺体Corpus glandullae bulbourethralisである。円形で、エンドウ豆大の大きさであり、個々の小葉が固い結合組織でまとめられている。各側の腺の細い導管が鋭角をなして合流し、それぞれ1本の導管、すなわち排出管Ductus excretoriusとなる。

排出管は約4cmの長さがあり、尿道海綿体球の上方で尿道の粘膜下を前方に走り、対側のものと密接して尿道底に開口している。

この腺の終末部は膨らんでおり、円柱状の明るい腺細胞を持つ。導管は背の低い重層円柱上皮である。分泌物は粘液性で、高い粘性を持つ。

**変異:**時折この腺が1個のみの場合がある。稀に中央部に第3の腺が存在する。加齢とともにこの腺はさらに小さくなる。

尿道球腺の終末部の形態は一部管状、一部胞状である。導管系は腺の内外で小さな湖のように拡張している。腺の分泌物は恐らく精子の運動促進に寄与する。この腺には横紋筋と平滑筋が豊富に含まれる。