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片山正輝

目次(II. 筋系)筋系の図譜

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RK511(頚筋膜)

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RK512(頚筋膜)

この筋膜は広頚筋の下に位置し、下顎骨下縁の前部、舌骨、両側の鎖骨上縁に付着する。

舌骨より上方では顎下腺の外面を覆い、広頚筋とともに下顎骨下縁の後部を越えて顔面へ延びる。顔面では頬骨弓に付着して終わる(耳下腺咬筋部の部分は以前耳下腺咬筋膜 Fascia parotideomasseterica と呼ばれた)。浅頚筋膜は胸鎖乳突筋部で繊細な層を形成し、その筋の外面を覆う。その後方では外側頚三角 Trigonum colli laterale 内を僧帽筋の前縁に向かい、この付近で浅背筋膜と合する。また、中頚部では両側の胸鎖乳突筋間で中頚筋膜の前に位置し、胸鎖乳突筋の被膜はその前縁でこの筋膜と合する。外側頚三角の下部では、その浅葉が比較的丈夫になる。後浅頚静脈が大鎖骨上窩でこれを貫くところを取り囲んで、線維が外側上方に凹の弓形を描いて並ぶ。