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片山正輝

目次(V. 神経系)

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すでに前述の体の横断模型図において、神経系および感覚器系は2つの環として表現されている。すなわち神経系の環(図001(腸管(3)の位置) 2 )と表皮性の環(1)である。

神経系はその機能を果たすため、身体の他の部分と密接な関係を持ち、身体全体に広く分布している。

この点で神経系は脈管系に類似しており、多くの場所で脈管系と共通の経路を通る。脈管系と同様に、神経系にも中枢部と末梢部の区別がある。さらに、脈管系自体も豊富な神経支配を受けている。

中枢部、すなわち中枢神経系(Systema nervorum centrale, Zentralnervensystem)は脳と脊髄から構成される。末梢部、すなわち末梢神経系(Systema nervorum periphericum, peripherisches Nervensystem)は末梢神経とそれに続く末梢の神経節(Ganglien, Nervenknoten)から成る。神経節には脳脊髄神経節(cerebrospinale Ganglien)と交感神経節(sympathische Ganglion)の2種類がある。交感神経節は、これらの神経節同士を結びつけたり、脳脊髄神経系とこれらを連結する多数の細い神経、およびこれらの神経節から出る細い枝とともに、交感神経系(sympathisches Nervensystem)、植物神経系(vegetatives Nervensystem)、または自律神経系(autonomes Nervensystem)という、ある程度独立した系統—いわゆる交感神経(Sympathicus)—を形成する。この系統は内臓、腺、平滑筋、血管、そしておそらく横紋筋にも分布している。

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図001(腸管(3)の位置) 神経系の環(2)